各地域にグループホームがぞくぞくと作られています。それに伴いグループホームの求人もたくさん見かけるようになりました。
では、グループホームとは、どのようなサービスなのでしょうか。特別養護老人ホームとは違うのでしょうか。その中身について見ていきたいと思います。
グループホームの概要
グループホームとは「認知症対応型共同生活介護」と呼ばれ、認知症の症状により、在宅での生活が難しくなった高齢者が、介護職員など専門職の支援を受けながら、生活する福祉施設の事を言います。
生活は利用者が1ユニット5~9人の共同生活で行うもので、介護職員のサポートを受けながら、入居者は家事などを行い、出来る限り自立した生活を営んでいきます。
1つのグループホームには定員18名までしか認められておらず、18人定員のグループホームであるならば2ユニットでの共同生活ということになります。
入居できる方は、原則65歳以上の「要支援2」または「要介護1」以上の介護認定を受けている方であって、施設の所在地と同じ市区町村に住む方になります。
これはグループホームが地域密着型サービスとして機能しているためで、他の市区町村から入居することはできません。
国内の認知症の状況
日本国内に認知症を患っている人の数が2012年の時点で約462万人いるとされており、今後2025年には700万人を超えると言われています。
13年の間に1.5倍にも増えるという見通しなのですね。
この人数をもう少し具体的に言いますと65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症であるという計算になります。
ちなみに2025年の高齢化率は、30%を超えると言われており、65歳以上の高齢者だけでも3人に1人近くになり、その高齢者の5人に1人が認知症なわけですから、全国民の15~20人に1人くらいは認知症であるという恐ろしい数字が発表されているわけです。
ですので具体的に認知症の方々に対する情勢に合わせるように、グループホームの数も増え続けているのです。国の施策としても、これからもグループホームは増え続けていくことになるのだと思います。
グループホームでの介護業務について
原則としては介護施設となりますので、介護職員と利用者が共同で生活を営んでいく事を目的とした施設となります。ですので医療面でのケアを行う事はできません。
ただし医療専門職として看護師が配置されているところも多くあり(配置は必須ではありませんが)、健康管理や処置、投薬などが行われます。
また共同生活を営む事を目的としていますので、身体状況が悪化する事によって、共同生活ができなくなった場合には、退去の可能性もあるという事を理解しておかねばなりません。
介護職員が具体的に利用者とどのような共同生活を行うかと言いますと、特別養護老人ホームなどよりももっと利用者の生活に近いサービスであると言えます。
例えば食事については、利用者と近所のスーパーに買い物に行き、利用者と一緒に献立を考え、利用者と一緒に調理を行うといったことがなされます。
認知症であっても体は元気な方もたくさんおられますから、できることはどんどんして頂くことで、それが認知症に対するリハビリになりますし、身体の機能面においても維持することに繋がります。
またその利用者の状況に応じて、排せつ介助、入浴介助、食事介助、口腔ケアなども行われます。
グループホームの志望動機の参考に
認知症ケアに興味があり、利用者と一緒に生活を営んでいきたいといった考えをお持ちの方にとっては、とても良い職場であると言えます。
利用者と共に毎日の献立を考え、一緒に買い物に行き、調理を行うといったことはとても楽しい現場が想像できますよね。一緒に掃除をしたり、レクリエーションで一緒に楽しんだり・・・。
高齢者介護の醍醐味を味わえるのがグループホームであると言えるかもしれません。
それと同時に大変な部分もお伝えしていきますと、介護職員の配置がそれほど多くないという事が言えます。ですので場合によっては日中であっても1ユニットに介護職員1人という事もあるでしょうし、夜勤においては実際1人で行っているところも多くあります。
そういう意味では、介護職員1人で様々な事を判断し、状況に応じた対応を行えるようにならねばなりません。
なかなかストレスのかかってくる場面というものも認知症介護においては多くあると思いますので、大変な場面に出くわすと介護に対する理想と現実のギャップを感じることもあるかもしれません。
グループホーム、未経験から正社員に転職
グループホームは増え続けていますので、求人は常に出続けていると思って頂いて良いでしょう。
無資格の方の求人も多く出ており、正社員であればそこそこの給料で募集を出しているところも多くあります。
もちろん資格を有しているに越したことはありません。認知症介護は専門的な介護になりますので、それ相応の知識と技術が必要となります。グループホームへの転職を目指す場合は、早い段階で資格を取得するようにしましょう。
最後に
いかがでしたでしょう。グループホームに転職する一番のメリットは「認知症介護」の実践を学ぶことができる事にあります。
認知症の人はこれからどんどん増えてきますので、介護の仕事において認知症の人を除いて話をすることはもはやできません。認知症ケアの最先端をあなたもグループホームで学んでみませんか。
グループホームの求人はあなたの地域にもたくさん出ていると思います、優良なグループホームについては介護求人サイトなどに登録して、情報を得るようにしていきましょう。
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